タロット占いにおける「星」の絵柄の意味

タロット占いにおいて、「星」は希望を示すカードであることが、様々な本やサイトで書かれています。
しかし、それは古いタイプの解釈であり、現在主流となっているライダーウェイト版のデッキを作ったウェイト氏は、その旧来の解釈を真っ向から否定しています。
タロットカードには様々な作り手がいます。作り手はそれぞれのカードに固有の意味を持たせており、そのために絵柄もデッキによって違っています。ですから、タロットカードにはデッキの数だけ解釈が存在すると言っても良いでしょう。しかし、プロの占い師でもない限りデッキの解釈を自分でやるのはなかなか難しいものがあります。
その点、ライダーウェイト版は作者自身が解釈のための解説書を出していますから、そこから読みとれる内容を参考に加えていくことが可能です。
それでは、一般に広まっている「希望」の意味以外で、「星」のカードはどのような解釈をすべきであるとウェイト氏は言っているのでしょうか。それには、ウェイト氏が「星」のカードに組み込んだモチーフについて見ていきましょう。

「星」のカードの絵柄の意味

「星」のカードには八方向に光を放つ八つの星が描かれています。この八という数は、キリストの復活を信じない信徒の前にキリストが姿を現したのが復活から八日目だったために再生と復活の象徴数として扱われています。
女性が何も衣服をまとっていないのは、彼女が純粋さや無垢さの象徴だからです。彼女の片足は水の上に置かれていて、彼女が水に沈まない、神や精霊に近い存在であることが分かります。
彼女は二つの水差しから、生命の源となる水を注いでいます。一つは元の水の流れ、一つは大地に。これは神の恩寵はこの世の生命に注がれ、また尽きることがないということを示しています。
彼女の背後には、トキだと思われる鳥の姿があります。木に止まっている様子から、このトキもまた飼われているものではなく自然のものです。トキはエジプトの時間を司る神であるトート神の象徴です。彼女は永遠の若さと美を得ている存在なのです。
中央の星は、「霊からの贈り物」を示します。ここで言う霊とは、魂と神霊どちらも示しますので自分自身の心と考えることもできますし、神からの恩寵であると考えることもできます。前者であれば直感と解釈できますし、後者であれば幸運や神からのギフトと解釈できます。
要約するとウェイト氏はこのカードを、「純粋な真実の姿」「永遠の美」「惜しみない恩寵」「直感や神からのギフト」のカードであると言っています。「希望」という意味で取るのは短絡的であるとして否定しています。ですからライダーウェイト版に関して言えば、このカードを単純に希望という意味で取るのはやめた方がいいかもしれません。

「星」のカードのタロットにおける意味

以上のことをふまえて星のカードを解釈すると、具体的には以下のような意味になります。

<正位置>
素直な気持ちや態度。
若さや美しさ、飾らない美。
直感が冴える、素直な気持ちで判断すると良い。
神からの恩寵、自然にしているだけで幸福が舞い込む。(そういう状態にあるからこそ希望を持って良い。)

<逆位置>
素直になれない。
若さや容貌が衰える。
勘が働かない、疑り深くなる。
運気が低下する。
良い状態にあってもそれを信じられない。