タロット占いで「節制」のカードが出たときの読み解き方

「節制」のカードには、錬金術のモチーフが数多く取り入れられています。
例えば、額に太陽のマークをつけた中央の天使は、胸には数字の「7」を意味する四角形と三角形の記号を付けています。この四角形は水、火、風、土、の四大元素を、三角形は錬金術における三原質である硫黄と塩と水銀を示します。
また、四大元素と三元素を足した「7」という数は、錬金術においては七金属、占星術においては七惑星(当時は土星までしか発見されておらず惑星は七つですべてだと思われていた)を示すもので、世界の構成要素を表しています。
つまりこの天使は世界の構成要素を司る役割をしているのです。
ライダーウェイト版の作者であるウェイトは、この天使は火の天使であるミカエルだと言っています。天使の左下の地面は土、右下の海は水、天使の翼を取り巻く大気は風、天使自身は火と、ここでも四大元素が揃っています。
天使の右側にはアイリスの花が咲いています。アイリスの花は虹の女神イリスの象徴で、この世とあの世を結ぶ役割を示しています。更に左側の山に囲まれた道とその山頂の光は生命の木を表します。生命の木は神の世界のものであり、このカードは人間の生きる世界と神の世界の境界を示していると言っていいでしょう。
天使が手にしているカップには、生命のエッセンスが満ちています。生命のエッセンスとは、いわゆる魂のようなもので、単なる物質と生命体を区別する霊的な物質です。
天使はカップからカップへ、この生命のエッセンスを注いでいます。カップは心臓をモチーフ化したものであり心の入れ物です。天使が注ぎ入れているカップは傾いていて、注ぎすぎると生命のエッセンスが溢れ出してしまうかもしれません。節度をもってバランス良く注ぎ入れれば、精神と世界の物質を調整し、再構成し、更に上の段階を目指すこともできます。この世界で生きていく上で、人として大切なことを節度を持って行うことの必要性をこのカードは伝えているのです。

「節制」のカードのタロット占いにおける意味

そんな節制のカードには、具体的には以下のような意味があります。

<正位置>
節度を持って生活すること。
調和のある人間関係。
自制心を持つこと。
献身的な態度で接すること。
中庸の立場を守ること。
人間関係における調整役。
体調管理をきちんと行うこと。
スケジューリングを行うこと。
気分転換やオンオフの切り替えを心がけること。
ダイエットをする。
はっきりしない関係から結婚に向けての移行。

<逆位置>
不摂生な生活をすること。
人間関係の不調和。
自制がきかない。
反抗的な態度を取る。
体調不良、体調管理のずさんさ。
暴飲暴食、飲酒喫煙、肥満。
気持ちの切り替えがうまくできない。
でしゃばり、越えてはいけないラインを越えてしまう。
空気が読めない。
節度のない関係に陥る。
浮気、不倫。

特に逆位置においては、カップ(心)が二つということで、二人の人物の間で揺れる気持ちを表すことがあります。もし恋愛を占っていてこのカードが逆位置で出た場合は、浮気や心変わり、二股の可能性について考えてみる必要があるかもしれません。仕事について占った場合でも、転職を考えていたり二つの選択肢の間で悩んでいたりする場合によく出てくるカードです。