占いと一言にいっても様々な種類があります。
例えば、タロットカードや易のような「ト術」、手相や人相を読み占う「相術」、そして西洋占星術や九星気学のような、生まれた年月日から運勢を読み解く「命術」があります。
プロの鑑定士ともなると、やはり3種類それぞれ会得し、リーディングを深めておられる方が多いです。
「命術」でその人の性格や人生全般における運気を読み、「相術」で気質や人生における出来事を細かく読み、「ト術」を用いて、現在および近未来の深層心理や状況を読み、それらを総合的に判断することで占いの精度は高まるとされています。
今回はそんな中でも「命術」である「九星気学」についてお伝えします。
九星気学とは?
九星気学は古代中国で発祥し、538年に日本に方位術として伝来し、明治42年に園田真次郎によって気学としてまとめられました。
生年月日と、そこから割り出される干支、「火」「水」「土」「木」「金」からなる五行説を組み合わせた占いで、運勢や相性、方位の吉凶を知るための占術として生み出されました。
「九星」という文字から、東洋占星術の一種だと捉えられがちですが、この九星とは正座ではなく9種類に分類された「気(エネルギー)」を意味しています。
九星気学では、このエネルギーの循環を干支、五行説で読み解いていくことで、運勢や吉凶、そして相性などを占います。
「干支」
干支とは、天のエネルギーを表す「十干」と、地のエネルギーを表す「十二支」を組み合わせたもので、例えば「甲子(きのえね)」や「丙午(ひのえうま)」など60通りの組み合わせが存在します。
「五行説」
天地に存在する物体や気体などが、あらゆるものを構成する「火・水・土・木・金」の5つの要素を表しているとされるものです。
この五行説に「陰陽」の考え方という世界は相反する2つの物が存在するという「二元論」を加えて、「陰陽五行説」とも言われています。
この十二支と十干を、陰陽五行にそれぞれ分類し、それらを「火・水・土・木・金」と循環する形に当てはめた時に、良い影響を及ぼす五行同士を「相生」(相性が良いことの意)といい、木と木のように同じ属性のものを「比和」(相生と同じように良い影響を与え合う関係)、お互い対立し悪い影響を及ぼすものを「相剋」という関係であるとしています。
九星と十二支は年・月・日・時のそれぞれにあり、このうち年と月が運勢に大きく影響するとされています。
また生年によって定まる九星を「本命星」、生まれ月によって定まる九星を「月命星」といいます。
九星はある決まった法則で、各方位を巡回することとなっていて、生年月日によって定まる九星と十二支の関係で各方位の吉凶を占うものです。
タロットと九星気学の違い
タロットで扱う元素は「火・水・風・地」の4つですが、九星気学では「火・土・水・木・金」の5つを扱います。
九星気学では鑑定の法則は同じなので、誰が占っても(解釈の違いは人によってありますが)同じ結果となります。一方タロットはその時によって答えは変化します。
そして、タロットカード占いで相性を占う場合、カードのメッセージをインスピレーションで読み取るという点で鑑定する人の想像次第ですが、九星気学は双方の具体的な相性を読み取ることが可能です。
九星気学とタロットカードの違いは様々ですが、近代的にアレンジされた九星気学ではタロットを始め、色々な占術と合理的に加え、組み合わせて使うことができます。
それぞれの良さや違いを知った上で、様々な解釈が深まるとおもしろいですね。