正・逆共にネガティブな意味になる塔

塔は、中心に立つバベルの塔や神の家とされる塔に出入り口がないのが印象的です。傲慢な人間に対して、天が鉄槌を下しているように見えるところから、困難、崩壊、失敗、終局などを表します。神の慈悲や、聖なる力による救済といった意味合いも持ちます。置かれている状況への過信や間違いを示していることも含みます。物事のやり直しや再出発、リセットしなければならない状況、情報の行き来がないといった解釈もできます。正位置で崩壊や大災害、逆位置で緊迫や屈辱などを表し、正・逆どちらの位置もネガティブな意味合いが強くなります。

正位置の塔

コツコツと築き上げてきたものが行き詰まり、成すすべが無いことを示します。予期せぬ不運やトラブルに巻き込まれることを表します。事故や怪我なども考えられます。今までの人間関係が信じられなくなり、苦境に立たされることを示唆します。順調だと思っていたものが突然崩壊し始めることを示します。突然、勤めていた会社が倒産したり、解雇されることを表します。物事が望まない形で終わることを示唆します。損害を出したり、大幅赤字となって計画が破綻することが考えられます。精神的なストレスや圧力に耐えきれなくなり、感情を爆発させてしまうことを表します。無理して何かに挑戦しても、困難が伴うことを示します。

・恋愛について

いろいろな邪魔が入ったり、障害の多い恋愛になることを示唆します。恋愛相手との大喧嘩や、恋のライバルとの衝突を示します。周囲の人から反対を受けたり、互いの間に厚い壁があることを表します。愛情が感じられなくなり、失恋、破局、離婚などがもたらされることを示唆します。緊迫する交際関係にあったり、相手と自分の立場に固執することを表します。

・仕事について

急な人事異動があったり、左遷されることを示します。仕事面で思いもかけない妨害に遭うことを示唆します。業績が思うように上げられなかったり、出社拒否に陥ることを表します。困難が増えてミスを頻発させ、著しく評価を下げること示します。職場で争いごとに巻き込まれることを表します。

・金運について

常に金銭的にギリギリの緊張状態にあることを表します。予期せぬアクシデントがあり、大きな損出があることを示します。税金などがちょっとした手違いで不当な額になることが考えられます。借金が返せなくなり、経済的に破綻することを示唆します。

逆位置の塔

今までの状況が終焉を迎え、新しい展開になることを示唆します。いろいろな問題に直面しても、その中から新しい可能性が見出せることを示します。現況を打開するために、全てを崩壊させることを表します。なかなか希望の光が見えなくても、これ以上悪い状況が続かないことを示唆します。目の前で起きている問題を直視しする必要性を表します。嫌な予感が現実となったり、これから先がわからないことを示します。過去から引きずっている精神的な傷があっても、その出来事を覆すような新しい状況になることを示唆します。

・恋愛について

感情的になったり意地を張って、これ以上の進展が望めず再出発を余儀なくされることを表します。順調に進んでいたいた恋愛で、婚約が突然解消されることを示唆します。恋愛関係が終わったり、徹底的に嫌われることを示します。いわれのない強く偏見を受けていることが考えられます。

・仕事について

職を失ったり、倒産することを示します。同僚から裏切られ、痛手をこうむることを示唆します。自分の力に限界を感じたり、業績が下降することを表します。大きなミスを連発したり、致命的な損害を受けることを示します。

・金運について

借金の返済が滞ったり、破産の危機に瀕していることを表します。金銭面でのトラブルが続出したり、盗難に遭うことを示唆します。貧困生活から抜け出せず、新たな出発に期待するしかないことを示します。予期せぬ災害による損害が出たり、お金の失敗への対策が見つけられないことを表します。

まとめ・破局と再生は表裏一体になる

苦境、破滅、予期せぬ悪い出来事などと関わり深いカードであることがわかります。耐え難い苦労の末の改革や復活といった意味合いも持ちます。対人関係の破綻や天変地異にも影響力が大きいことがわかります。正位置では不運な流れから失望することにつながります。逆位置では、破局や破綻そのものを示したり、そこからの再出発が考えられるようです。このカードが出た場合、攻める時期と言うよりは、しばらく守りに徹することが大切と言えます。暗示する損害や損出は最小限に抑えたいものです。