自分の内面を見つめる隠者

隠者は、歩いてきた道のりを顧みるように足元を見つめています。そこから、主に今までしてきたことを振り返る存在となります。隠された真実、探求心、物事の核心などを表します。自分の本来の姿や願望、頭の良さ、コミュニケーション能力といった意味合いも持ちます。秘密があったり、内緒にしておかなければならない状態にあるという要素も含みます。今の自分と向き合うことや人との交流の度合いを示します。一歩ずつ着実に物事が進み目標や夢などに近づくことを示します。

正位置の隠者

行動を慎重にする時期や、人と交流する時期でないことを示します。落ち着いて状況を見つめることで、真実や答えが得られることを表します。世の中で感じた不条理、抱いていた不信感が晴れてくることを示唆します。束縛されている状況や強いプレッシャーが徐々に解消されることを表します。停滞していた現状に光が差し、理想としていた未来や成果が手にできることを示します。的確なアドバイスや経験則から核心にたどり着くことを表します。探し求めていたものに結論が出ることが考えられます。自分を見つめ直すことで、孤独が克服できたり、単独行動が吉をもたらすことを示唆します。

・恋愛について

落ち着いた恋に向かうための重要な時期に差し掛かっていることを示唆します。自分や相手に対して熟考する時期が到来していることを示します。自分を見つめ直したり、相手の内面を知る必要があることを表します。片思いの恋は、相手に脈がないことを示します。付き合っている人が仕事や趣味に没頭していることを示唆します。心の中で暖めている愛情や、精神的な愛情を大切にしていることを示します。

・仕事について

仕事上の問題が解決し、望んでいた成果を導き出せることを表します。部下を導くことで高い評価につながるとされます。仕事で結論を急がなければ、結果が後からついてくることを示唆します。完璧に仕事をこなしたり、分析や研究の分野で、業績が残せることを表します。新しく始めた仕事や出会ったばかりの人間関係が順調になることを示唆します。

・金運について

お金の使い方には慎重になる時期に来ていることを示します。お金に関わることには、行き届いた配慮が必要なことを表します。一気に大金を得ることよりもコツコツとお金を貯めていく時期にあることを示唆します。何事にも思慮深くなり、お金が増えることよりも、損出が抑えられることを表します。

逆位置の隠者

周囲のことに目を奪われて、目標などを見失うことを示します。頭が頑固な状態にあり、人の意見に耳を貸さないことを表します。人を見下したり、間違った思い込みから、失敗を招くことを示唆します。人が信頼できず、アドバイスに対して悲観的になることを表します。自分の殻に閉じこもり、全てを捨てて現実逃避したい状況にいることを示します。未熟さがあり、一人で悩むよりも人と関わった方が良い時期にあることを表します。劣等感や人の視線を気にして、世間から離れてしまうことを示します。

・恋愛について

恋愛がマンネリ化してトキメキ感が少なくなる時期に差し掛かっていることを示します。相手との恋愛関係に疑いの目を向けたり、問題点があってもその原因に背を向けたりすることが考えられます。お互いに神経質になり過ぎたり、心を閉ざしてしまうことを示唆します。恋愛や人間関係にがっかりして失望することを表します。

・仕事について

職場の環境や社会生活にとけ込めないことを表します。仕事面で細部にこだわり過ぎて、なかなか前に進めないことを示します。部下や同僚を見下してしまい、対人関係が滞ることを示唆します。文句や愚痴が多くなり、混沌とした状況となり、業績が残せないことを表します。

・金運について

慎重に行動するあまり、好機を逃すことを示唆します。趣味などの出費がかさみ、必要もないものまで購入し、お金が減ることを示します。ひとり合点や思い込みによる投資で失敗することを表します。過度に自虐的になり、理性的な判断力が弱まって損を招くことを示します。

まとめ・最後は自分に委ねられている

行動やコミュニケーション能力に関わりが深いカードであることがわかります。物事の核心、判断力、知力といった意味合いも持ちます。秘めている感情や気持ちの要素も含みます。正位置では、落ち着きや几帳面さが前面に押し出され、数多くのことが成就するはずです。逆位置では、物事が停滞する時期にあり、無理をするとネガティブな結果につながることになります。このカードが出た場合、正・逆どちらの位置でも、全部をそのまま受け入れる必要はないと言えます。最後の決定は自分に委ねられ、行動が未来を創るとされているからです。賢く行動すれば、幸せがつかめるでしょう。